ニーズの高い介護職の将来性を考える

介護職は近年急速に需要が高まっている職種である一方、人材不足が問題となっています。そのことを考えると、介護職はかなり将来性のある仕事といえます。

しかし、問題はこの高齢化社会が終わってからです。現在の日本は未曽有の高齢化社会となっていますが、これがいつまでも続くわけではありません。日本の人口構成を見ると団塊の世代とその子供の世代の人数が多く、その団塊の世代は既に高齢者となって介護を必要としている方が増えています。

いずれは団塊の世代の子供の世代が高齢者となり、介護のニーズは安定し続けることが予想されます。ところが、その次の世代からはどんどんと人口が減少していき、高齢者の数自体も減っていきます。

それから先は、人口の減少している世代が徐々に高齢になることを考えると、介護職の需要もそれほどは増えないことが考えられます。加えて昨今では外国人労働者を介護職の人員として受け入れる動きがあるので、高齢者が減ってくると仕事自体もかなり減ることも十分に予想されます。

では、介護職に将来性はないのかというとそうではありません。日本は、先進国の中でも高齢化の進行が速いとされています。日本の高齢化が終わるころには、中国や韓国などでの高齢化が問題となります。

日本での介護職へのニーズが減ってしまっても、世界中にそのニーズはあるということです。1つの国で考えると人口変動に左右されてしまいますが、グローバルな視点で見れば介護職の将来性はある程度確保できるといえるでしょう。

これから介護職を目指す方や、介護職として長く働き続けたい方は、こうして介護業界の先を見据えることが働き方や職場選びのヒントにもつながるかもしれません。